下処理が大事なのは、料理も自転車も同じ!

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    オイシイお料理を作るためには下処理が重要ですよね。

    生モノであれば、なおさら。

    鯛なんかは釣ったらすぐに「締める」事で新鮮な美味しさを味わうことができます。

     

    実はこの下処理、自転車も同じなんです。

    バイクを仕上げる時、下処理の精度によって最終的な出来上がりに差が出てきます。

    膨大な種類の下処理作業のうち、今回はリアディレイラーハンガーの取り付けについてちょっと書いてみます。

     

     

    先日フルオーバーホール作業のご依頼でお持ち込み頂いたトレックのエモンダSLR。

    車体から部品を外し、汚れや摩耗等パーツのチェックを進めていました。

    その作業中でディレイラーハンガーの取り付けにちょっと違和感を感じたのです。

     

    エモンダのリアエンドは小さいボルト2本で固定されています。

    そのうち1本がかなり緩んでいました。

    まあ、乗っていればボルトが多少緩むことはありますのでそこはしょうがない。

    しかし、緩んでしまった理由がフレーム側に原因があるのでは?

    私の「感」がそう告げるのです!!

     

    ではディレイラーハンガーを取り外してみましょう。

    この写真を見ても、おかしいと思う人はほとんどいないかと思います。

    しかし私が違和感を感じた理由がバッチリありました。

     

    ではそのポイントをわかりやすくしてみました。

    白く塗ったところを上の写真と見比べてみてください。

    その部分が出っ張っているのがわかっていただけると思います。

    高さにして約0.5〜1ミリ弱と言ったところでしょうか。

     

    これはカーボンの整形ムラです。

    金型で作り出すパーツではありますが、フレームを作る工程で余分なカーボンが残ってしまったのでしょう。

     

    これがどんな影響を与えるのか?

    エモンダSLRの場合、ここの面にピッタリと合うようにディレイラーハンガーが付きます。

    広い面積でフレームに接触することでホイールを取り付けたときの締め付ける力を均一に分散し、固定力をしっかりと発揮できるようにするのです。

     

    しかし今回のこのフレームはこの出っ張りがあるため、ディレイラーハンガーを当ててみると・・・

    フレームとの間に隙間ができてしまっています。

    手が汚くてすいません・・・ 少し見にくいのでもう一枚。

     

    ボルトで仮固定してみるとこんな感じ。

    ディレイラーハンガーの(写真上で)上側に隙間が確認できますね。

     

    この状態で少し強引に取り付けボルトを締めてみると

    隙間は少なくなります。

    ですが、これではディレイラーハンガーを歪ませてしまっただけ。

    この状態ではディレイラーハンガーのホイールと接触する部分が平面ではなくなっているかと思います。

    そのままでもホイールを取り付けることももちろん可能ですが、歪みは色々な部品へ影響を与えるはずです。

    例えば・・・

    ・ホイールとの面接触にバラつきがあるため固定力が低下します。

    ・面接触のバラつきが原因でハブベアリングにも歪みが。

    ・ベアリングが歪んでいればホイールもスムーズには回転しないはず。

    ・ハブ軸が微妙に歪む可能性もあるため、ベアリングは無理な回転を続け寿命が短くなるかもしれません。

     

    幾つか可能性を挙げましたが、凄く微妙な可能性なので実使用にはおそらく問題は無いでしょう。

    むしろ気が付かないままの事が多いと思います。

     

    ですが、非常に微妙な可能性であっても、そこに問題の可能性があるのならば対処しておくべき!!

     

    というわけで原因である出っ張りを削ってしまいましょう!

    段差を無くしました。

    跡は残っていますが、平面になっています。

    こういう作業は得意なんです!

    過去の記事もご覧ください〜。(こちら)

     

    キレイに面が出ると

    それはもうピッタリと合います。

    そもそもトレックのリアエンドの固定ボルトは非常に小さく細いため、強い力で締め付けてはダメなのです。

    それほど強く締め付けなくてもきちんと精度が出ていれば緩む可能性は少なくなります。

     

    まぁ・・・全てのエモンダSLRが今回のような状態では無いです。

    むしろ珍しい部類かと。

     

     

    こんな小さな事の積み重ねが、キチンと正しくバイクを走らせるためには重要なのです。

    全ての部品を正しく組み付け、正しい調整をする事で初めてバイクはその性能を発揮します。

    逆にどんなにパーツが良くても組み付ける箇所の状態が悪ければ、正しく機能はしないでしょう。

     

    もしご自身でバイクを組んだりメンテナンスをする場合、こういう事に注意を向けてみてください。

    愛車への愛着も満足度もアップすると思いますので。

     

    我々も日々進める作業の一つ一つを注意力を高めて精度高く仕上げる努力を続けています。

    毎日が難しくも楽しい勉強ですね。

     

     

     



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